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TEDxSapporo Partners’ Stories Vol.1

2019.07.29

こんにちは、オーガナイザーの鈴木です。
TEDxSapporoは、広める価値のあるアイデア(Ideas Worth Spreading)というビジョンを持ち活動しています。この活動をしている中で、「広める」というのはインターネットやSNSなどを使った拡散という方法だけではない事に気がつきました。その代表例が「翻訳」です。日本語のプレゼンテーションでも、英語など他の国の翻訳字幕をつける事でより多くの人にアイデアを広められることは本当に素晴らしく、世界中のボランティアスタッフの方に敬意を表したいと思います。
TEDxSapporoでは「広める」という活動の中でもう一つ大切にしていることがあります。それが「カラーユニバーサルデザイン」です。

カラーユニバーサルデザインを知ったきっかけ

ヒトの色覚には先天的・後天的に多様性があります。日本人男性の20人に1人、女性の500人に1人がいわゆる色覚多様性(色弱)と呼ばれる色覚タイプをもっているそうです。全ての人が色を混同せず、共通して知覚でき情報を得られる社会を作るためにカラーユニバーサルデザインという考え方があります。
この考え方に触れたのは2012年のTEDxSapporo Changeで登壇した浅田一憲さんのプレゼンテーションでした。当時、色の見え方にこのような事実や様々な取り組みがあることを初めて聞いて衝撃を受けたのを今でも覚えています。
そのような、カラーユニバーサルデザインの考え方を普及・啓蒙したり、色の見え方で悩みを抱えている人同士の繋がりに力を入れたり、カラーユニバーサルデザインの認証を行なっているのが、谷越律夫さん、栗田正樹さん、徳中康弘さんらが活動している、NPO法人北海道カラーユニバーサルデザイン機構です。

TEDxSapporoとカラーユニバーサルデザインとの関係性

TEDxSapporoでは、この考えに賛同し、谷越さんらに協力を仰ぎました。以来パートナーとして、パンフレット、フライヤー、ウェブサイトのカラーユニバーサルデザイン認証していただいています。

「TED」、「TEDx」といえば、黒背景色に赤字のロゴがイメージとして定着していますが、実は混同して見えにくい色の組み合わせということを知り、以来、TEDxSapporoでは白背景色に赤字のTEDxという色の組み合わせのロゴを採用しています。

認証というのは具体的にどのようにしているのかというと、色覚多様性をお持ちの方に見ていただいて文字が読めるかを検証しているそうです。ちなみに、普段はカラフルな絵を描いている栗田さんが、その当事者であることをはじめて聞いた時は非常に驚きました。当事者の人も関わりながら、カラーユニバーサルデザインを世の中に伝え続けたことが実り、2016年には札幌市が発注する様々な案件で色弱者に配慮された色使いをするためのガイドラインがつくられました。
また、カラーユニバーサルデザインと切っても切り離せないのが印刷です。せっかくカラーユニバーサルデザインを取り入れても、紙に印刷した時に色味が違っては意味がありません。そこで、協力をしてくれているのが谷越さんが代表を務めている株式会社マークスソリューションズです。
TEDxSapporoでは、これからもアイデアを広めていくために様々な人との縁を大切にイベントやコミュニティーを作っていきたと思います。
カラーユニバーサルデザインについて、無料で体験できるイベント「CUDo!」も2年に一度札幌で開催されています。今年は8月24日(土)~8月29日(木)まで紀伊國屋書店札幌本店2Fギャラリー&イベントスペースにて開催されますので、ぜひ体感してみてください。世界をどのように知覚的に認識しているのかを体感できると、新しいアイデアが生まれてくると思います。

谷越さんよりメッセージ

カラーユニバーサルデザインを取り入れることは、面倒で難しいことと思われるかもしれません。でも、実はとっても簡単なんです。ちょっとした配慮で、デザインのテイストを維持しつつ、飛躍的に見やすさを向上させることができます。そんなCUD(カラーユニバーサルデザイン)を体現できるイベント「CUDo!2019」に参加して、人に優しい色使いを実践してみませんか。
たくさんの方々のご来場を、お待ちしております。

TEDxSapporo Partners’ Storiesについて

TEDxSapporo Partners’ Storiesは、TEDxSapporoのビジョンに共感し、協力してくれているパートナーとの関わり合いについて発信してくブログ記事です。不定期ですが少しずつ発信していきます。どうぞお楽しみにしていてください。

参考リンク