NEWS

【TEDxSapporo HEROES’ LIVE ーResonateー】 開催から約1ヶ月程が経ちました。
スタンダードイベント以外での配信は、初めての試みでしたので観てくれるのか不安でしたが、同時視聴者数が、240名となりました。
多くの方にご視聴いただきました。ありがとうございます。
今回は、2020年8月23日に開催された【TEDxSapporo HEROES’ LIVE ーResonateー】のリポートです。

開催経緯

TEDxSapporoは、米TEDでは、Ideas worth spreading (広める価値のあるアイデア)という理念を掲げプレゼンテーションイベントを行っています。TEDxSapporoは米TEDよりライセンスを受け、 スピーカー/パフォーマー 7名程度による、来場者300人規模のイベントを2013年から毎年開催してきました。
2020年6月に、2020年10月に予定していた次のイベントは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、来年まで延期をすることを発表しました。

ですが、私たちは、これまでTEDxSapporoに登壇したスピーカー/パフォーマーをHEROESと呼んでおり、全部で67組います。イベント終了後も関わりを持って過ごしてきました。
そんな中、ToyToyさんとは2020年5月頃、オンラインでミーティングしました。実際にお話していくと、イベント中止の話から、新型コロナウイルスでの尊い命の犠牲、人と会えないことの寂しさなど様々な話をし、ライブ配信で元気を届けたいよねという話で盛り上がりました。
TEDxSapporoの特徴としてライブ配信を通じて、音楽そのものすばらしさを提供することのみならず、音楽を通して伝統や文化の違いを乗り越える新しい共存の形を伝えていきたいという話になりました。

TEDxSapporoとしても、HEROESの方と何かしたいという思いがあったので、これから先の1年間はとにかくオンラインで、発信するという形にまとまりました。音楽パフォーマー系のHEREOSの方たちにお声がけをさせていただき、2020年8月23日(日)に、音楽ライブ配信イベント「TEDxSapporo HEROES’ LIVE ーResonateー 」を開催しました。

出演者(敬称略)

パフォーマンス

ライブペインティング

LINEオープンチャット

今回は初めての無観客のライブ配信、コミュニティとの双方向の繋がりを実現にチャレンジしました。
LINEの「オープンチャット」を事前に作って閲覧者同士のチャット、スタッフのチャットで双方向でのやり取りをできる場を作りました。
初めてな試みでスタッフもどういう風になるか心配でしたが、当日の最大参加者数100人以上(画像はイベント後日スクリーンショットした画像。)が参加して頂き、
たくさんのコメントも頂き、ライブ配信の裏側の様子など、ライブ配信とは別の写真など投稿したりなど双方向のコミュニケーションはできたのかなと思いました。

TEDxSapporo公式Youtubeアカウントにて公開中

本編

ライブペインティングの様子

本編とは、別にライブペインティング専用のカメラの映像とパフォーマンスと一緒にお楽しみください。

TEDxSapporoSalon vol.05が10月21日(日)にICCにて開催されました。この日はどんよりとした曇り空で肌寒い日となりましたが、メイン会場には予定していた定員を上回る多くの方々をお迎することができ、会場は熱気に包まれていました。これまで開催してきたサロンの中では過去最高の動員数です。参加してくださった皆様に感謝申し上げます。

今回のSalon vol.05では”Positive Innovation”というテーマを掲げ、ゲストスピーカーのTED Talkを通じて建設的なアイデアの思考や革新性について数多く学ぶことができました。今回の内容を大きく3つのに分けてお伝えします。

「ローカルからグローバルへ、グルーバルからローカルへ」

デジタルマーケティング・プロデューサーとしてご活躍中の倉重宜弘氏によるTEDTalkでは、地方が抱える問題に対する一つの提案として氏が現在取り組んでおられる、「北海道Likers」というプロジェクトについてご紹介いただきました。北海道の地域活性化と北海道が持っている魅力に着目し、facebookがソーシャルメディアとしての持っている可能性をフルに活用することで、広く世界に北海道をアピールすることを目的とした新しい試みです。多くのユーザーからの共感を得るコンテンツの提供により、2012年2月から僅か6ヶ月間で、国内外あわせて約50万人以上のユーザーを獲得した人気急上昇のfacebookページです。地域レベルのマーケットでイノベーションを起こすための秘訣や北海道Likersの次なるステップについて熱く語っていただきました。

倉重氏のTEDxTalk

 北海道Likersのfacebookページ

「プレゼンテーション=プレゼント」

杉本先生は、外科医・医学博士/教育者/イノベーターとしてのご経験より、空間、時間、環境を共有しプレゼントすることが人と人のコミュニケーションする上で大切であることを述べられました。どのような事でも少しだけ勇気を持つことにより、すばらしいアイデアを広げることができることを教えていただきました。先生は最先端医療の分野において、無料のオープンソースの医療ソフトウェアを応用することにより、医師と患者のコミュニケーションをはじめ、救急救命、教育など幅広い分野での活用方法を提案されています。アイデアを可視化「ビジュアリゼーション」することがアイデアを共有する上での基礎となること。そして、オープンソース(無料・無償)による新しいアイデアを広げることで、世界中の誰もが共有することに意義があり、これが新しい発展につながることを主張されました。これを実現するには、「オープンマインド」であることが必要であり、一つの新しいアイデアが次の新しいアイデアへと繋がることで、そこにイノベーションが生まれます。それと同時に人と人の結びつきも生まれることを教えていただきました。それこそが正に”ideas worth spreading.(価値あるアイデアを広げる)”というTEDの理念に結びつきます。

杉本先生のTEDxTalk

「自然=音楽」

KENJAHさんはグローバルミュージック・イノベーターとして、5カ国語を自由に操り、これまでに世界の国々を巡り音楽と向き合ってこられました。音楽は自然から生まれ、人は生まれながらにして音楽とは密接な関係にあることを気づかせていただきました。KENJAHさんの音楽に合わせて、会場が手拍子で演奏参加する場面もあり、会場全体が音楽の力で一つになりました。演奏された曲はどれもKENJAHさんのこれまでの音楽の旅で感じたこと、伝えたいことで溢れていました。その中には、このイベントのために特別に作曲してくださった曲も含まれ、KENJAHさんの音楽性に触れることで、音楽の持つ力を感じることができました。

KENJAHさんのTEDxTalk

ゲストスピーカーのご専門はそれぞれ違いましたが、共通している点も数多く発見できました。例えば、どのスピーカーも新しい発想やイノベーションに対して非常に前向きであること。そして、そのイノベーションに向けて積極的で行動的またオープンマインドであることです。また、周囲の人々の気持ちを理解し、解決することに一生懸命になることで、また新しい何かが生まれること。実際に自分が挑戦するとなると、なかなか最初の一歩を踏み出すのが難しい時もありますが、私も小さなところからゲストの方々が教えてくれたことを実践してみたいと思います。

(浅井貴也@TEDxSapporo ボランティア)