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TEDxSapporoSalon Vol.5 ‘The Positive Innovation’

2012.11.16

TEDxSapporoSalon vol.05が10月21日(日)にICCにて開催されました。この日はどんよりとした曇り空で肌寒い日となりましたが、メイン会場には予定していた定員を上回る多くの方々をお迎することができ、会場は熱気に包まれていました。これまで開催してきたサロンの中では過去最高の動員数です。参加してくださった皆様に感謝申し上げます。

今回のSalon vol.05では”Positive Innovation”というテーマを掲げ、ゲストスピーカーのTED Talkを通じて建設的なアイデアの思考や革新性について数多く学ぶことができました。今回の内容を大きく3つのに分けてお伝えします。

「ローカルからグローバルへ、グルーバルからローカルへ」

デジタルマーケティング・プロデューサーとしてご活躍中の倉重宜弘氏によるTEDTalkでは、地方が抱える問題に対する一つの提案として氏が現在取り組んでおられる、「北海道Likers」というプロジェクトについてご紹介いただきました。北海道の地域活性化と北海道が持っている魅力に着目し、facebookがソーシャルメディアとしての持っている可能性をフルに活用することで、広く世界に北海道をアピールすることを目的とした新しい試みです。多くのユーザーからの共感を得るコンテンツの提供により、2012年2月から僅か6ヶ月間で、国内外あわせて約50万人以上のユーザーを獲得した人気急上昇のfacebookページです。地域レベルのマーケットでイノベーションを起こすための秘訣や北海道Likersの次なるステップについて熱く語っていただきました。

倉重氏のTEDxTalk

 北海道Likersのfacebookページ

「プレゼンテーション=プレゼント」

杉本先生は、外科医・医学博士/教育者/イノベーターとしてのご経験より、空間、時間、環境を共有しプレゼントすることが人と人のコミュニケーションする上で大切であることを述べられました。どのような事でも少しだけ勇気を持つことにより、すばらしいアイデアを広げることができることを教えていただきました。先生は最先端医療の分野において、無料のオープンソースの医療ソフトウェアを応用することにより、医師と患者のコミュニケーションをはじめ、救急救命、教育など幅広い分野での活用方法を提案されています。アイデアを可視化「ビジュアリゼーション」することがアイデアを共有する上での基礎となること。そして、オープンソース(無料・無償)による新しいアイデアを広げることで、世界中の誰もが共有することに意義があり、これが新しい発展につながることを主張されました。これを実現するには、「オープンマインド」であることが必要であり、一つの新しいアイデアが次の新しいアイデアへと繋がることで、そこにイノベーションが生まれます。それと同時に人と人の結びつきも生まれることを教えていただきました。それこそが正に”ideas worth spreading.(価値あるアイデアを広げる)”というTEDの理念に結びつきます。

杉本先生のTEDxTalk

「自然=音楽」

KENJAHさんはグローバルミュージック・イノベーターとして、5カ国語を自由に操り、これまでに世界の国々を巡り音楽と向き合ってこられました。音楽は自然から生まれ、人は生まれながらにして音楽とは密接な関係にあることを気づかせていただきました。KENJAHさんの音楽に合わせて、会場が手拍子で演奏参加する場面もあり、会場全体が音楽の力で一つになりました。演奏された曲はどれもKENJAHさんのこれまでの音楽の旅で感じたこと、伝えたいことで溢れていました。その中には、このイベントのために特別に作曲してくださった曲も含まれ、KENJAHさんの音楽性に触れることで、音楽の持つ力を感じることができました。

KENJAHさんのTEDxTalk

ゲストスピーカーのご専門はそれぞれ違いましたが、共通している点も数多く発見できました。例えば、どのスピーカーも新しい発想やイノベーションに対して非常に前向きであること。そして、そのイノベーションに向けて積極的で行動的またオープンマインドであることです。また、周囲の人々の気持ちを理解し、解決することに一生懸命になることで、また新しい何かが生まれること。実際に自分が挑戦するとなると、なかなか最初の一歩を踏み出すのが難しい時もありますが、私も小さなところからゲストの方々が教えてくれたことを実践してみたいと思います。

(浅井貴也@TEDxSapporo ボランティア)